新たなコミュニティを形成する社寺境内地内で開催される「マルシェ」の特性

摘要

近年，都心部のトプンスペースで，「マルシェ」と呼ばれる仮設の市が盛hに行われている。その中には社寺境内地で開催しているものもあり，昔ながらの緣日の市とは異なり，若い女性の手作り品や新規就農者の産物などを販売し，賑わいを見せているものがある。本報告は，開催実績が5年を超え，リビーターを多く獲得している大阪市の難波神社および名古屋巿の刺リ院で開催されているマルシェの調査を行ったものである。その結果，作り手による対面販売を大切にする両マルシェでは，大量生産·大量消費からシフトし，協働型消費が行われ，マルシェを中心としたコミュニティが形成されていることが明らかとなつた。