ガス冷房の最近の技術開発動向: 吸収式は大規模ビル，GHPは中小規模ビル中心に普及

摘要

ガス冷房は，地球環境問題や電力負荷平準化問題 に貢献できる空調システムとして，年々普及拡大し ている。吸収式はセントラル空調方式の熱源機とし て，大規模建物を中心に採用されている。一方， GHP（ガスヒートポンプ）は，個別分散空調方式の熱 源機として，中小規模建物を中心に採用されている。 ガス冷房容量は，図1に示すように2002年度末に 1000万RTを突破し，2004年度末で約1110万RTとな っている。最近5年間の伸び率は135％であり，総 冷房容量の伸び率117％よりも高い値を示している。 なお，2004年度末のガス冷房シェアは22.3％に達し ており，着実にシェアを伸ばしていることがわかる。 GHPのガス冷房に占める割合は，1999年度の17.3％ から，2004年度には25.7％に増加している。これは GHPが個別分散空調方式の熱源機のなかで一定の地 位を築いたことを示している。