東日本大震災による火力発電所土木構造物の被害と対策

摘要

東日本大震災では，当社太平洋側に位置する八戸火力発電所，仙台火力発電所，新仙台火力発電所および原町火力発電所が被害を受けた。本報告は，特に被害が大きかった原町火力発電所を中心に土木構造物の被害実態，要因および対策について報告するものである。また，原町火力発電所における地盤液状化の要因と対策および防波堤が津波被害を受けなかった要因について詳述するとともに，今回の震災を踏まえた火力発電所土木構造物の今後の設備設計・運用にあたっての留意点を提示した。