運用開始した飛騨信濃周波数変換設備: 電力レジリエンス強化に向けた国家的HVDCプロジェクトその全体像と導入された技術

摘要

東京中部間に建設された飛騨信濃周波数変換設備(FC)が3月31日,計画確定から8年を要し,ついに運用開始した。飛騨信濃FCは,東日本50Hz側の新信濃変電所と西日本60Hz側の飛騨変換所にそれぞれ設置した交直変換設備と,これらを連系する飛騨信濃直流幹線で構成される。今回は新信濃変電所と直流幹線を建設した東京電力パワーグリッドと飛騨変換所を建設した中部電力パワーグリッドに加え,それぞれのシステムを担当した東芝エネルギーシステムズ,日立製作所からもプロジェクトを推進したメンバーに,設備の全体像やそれぞれに導入された特徴的な技術,運用開始までの道のりなどについて話を聞いた。