太陽熱を利用するハイブリッド給湯・浴室乾燥システムに関する研究 その5 数値計算による最適化の検討

摘要

第4 報では，太陽熱を利用した給湯・浴室乾燥システムの効果確認のため全国3 地域で行った夏期，中間期，冬期の実測結果を報告した。本報では第3 報で示した数値計算モデルを用いて，より効率的なシステム設計，地域ごとの特性について検討する。本報で使用する数値計算モデルは，太陽熱集熱モデルと数値シミュレーションソフト「THERB for HAM」を改良，連成することで構成されている。太陽熱集熱モデルは集熱器モデル，貯湯槽モデルを内含しており，集熱パネルの熱媒温度計算から貯湯タンクの温度，蓄熱量を予測し，温水を利用する際の有効熱量を算出することが可能である。「THERB for HAM」は熱・水分・空気複合移動を考慮した数値計算により，室内温湿度や壁体温度，空調負荷などを出力することができる。入力値は気象データの他，パネルの断面構成や面積，貯湯タンクの容量，建物の躯体構成，室構成，換気量などである。