店主の意識調査に基づく地方商店街の課題と活性化に関する研究: 熊本市健軍商店街ピアクレスを事例として

摘要

商店街の衰退にはさまざまな要因が挙げられる。法的要因としては1974 年に施行された大規模小売店舗法（以下、大店法）の廃止が大きく影響していると考えられる。社会的要因としては、モータリゼーションの進展が挙げられる。徒歩から自転車へ、自転車から自動車へと交通手段が変化し、消費者の行動範囲が拡大し、より広い範囲での競争を強いられるようになった。自動車社会に対応していない商店街にとっては、不利な状況になってしまったのである。また、ワンストップショッピングを支持する消費者の増加も要因として挙げられる。大型店では、ワンストップショッピングが確立されているが、商店街は歩き回る必要があるため、大型店を利用する消費者も多い。そのような要因により、商店街は衰退の一途をたどっている。