接合金物と接着剤を併用した木材接合法の強度発現機構について（その16）異形鉄筋を挿入したGIR 接合部の割裂耐力推定手法の検討

摘要

本報では、接合金物として異形鉄筋を木材に挿入した場合及び異なる接着剤を用いて接合した場合の接合部の力学的挙動を明らかにするため、既往のRC の耐力推定式から新たに推定式を誘導し、前報で行った引抜き試験より得られた実験値との比較を行った。その結果、樹種がスギの場合には概ね実験値の下限値を推定することができた。しかし、樹種がカラマツの場合には、木材の横引張強度に適切な数値を用いることができなかったため、実験値を正しく推定することができなかった。今後は、木材の横引張強度に関するデータを蓄積し、推定式の更なる検討が必要である。