グリコサーマル合成したTiO2–SiO2複合酸化物上に担持したPt–WO3触媒によるn-ヘキサデカンの異性化

摘要

グリコサーマル合成したTiO₂–SiO₂複合酸化物上に担持したPt–WO₃触媒による n -ヘキサデカンの異性化を検討した。触媒活性はTi/Siモル比やWO₃担持量に依存していることが認められた。その結果，グリコサーマル合成したTiO₂–SiO₂（Ti/Si＝0.2）に担持した0.6 wt% Pt–10 wt% WO₃触媒が最も高い活性を示し，58.7 %の i -ヘキサデカン収率が得られた。また，XRD測定，XAFS測定およびUV-vis測定により触媒の構造解析を行い，WO₃担持量の増加とともに，表面W種は単核種から複核種，さらにWO₃に変化することを明らかにした。このW種の構造変化が n -ヘキサデカンの異性化に対して大きく影響を及ぼしていることが認められた。