はじめに

摘要

電力中央研究所が、低線量放射線の影響研究に着手したのは1988年であり、それから約15年を経過したいま、わが国における重要な研究拠点のひとつになったと言ってもよいのではないでしょうか。思い起こせば、その当時、放射線ホルミシス効果という言葉に刺激を受けて数人の工学系の職員が大胆にも自らの手でこのホルミシス効果を確かめたいと思ったことが、当所における低線量研究の始まりでした。その後、大学などとの連携研究（プロジェクト）を立ち上げ、短期間で多くの研究成果をあげることができました。1996年3月には、電中研レビュー「放射線ホルミシス-研究の意義と取り組み-」を刊行し、研究成果を広く発信いたしました。