2019年度の本予算の成立と2020年度予算の提案に関連した動き

摘要

3月号で、暫定予算切れによる連邦機関の一時停止後に、ようやく2019年9月までの2019年度の本予算が成立したことを報告したが、この予算には大統領の最優先事項であるメキシコとの国境の壁建設の予算が十分に含まれていないため、大統領が非常事態宣言による連邦議会を通さない専決の予算執行を表明していて今後の連邦議会との軋轢が予想されている。また、3月11日に、本年10月からの2020年度予算が政権側から提示された。全般的には、軍事費以外の大部分が削減の案であるため、今後の増額を求める連邦議会との交渉が注目される。長期的なインフラ立法（特に、道路交通関係）の議会での検討が始まっているが、議会と政権当局の両者は立法の必要性は認めているため今後の決着が期待される。各州では、前号と同様に、新しく就任した知事を中心にィンフラ財源の確保の提案が活発に行われている。