古紙処理の現状とその将来(その2): 評価·分析技術の進展がもたちす高精度·高効率な操業

摘要

前報(本誌2020年11月号)では，日本と米国(世界)での古紙利用の技術について，2015～19年にかけて本誌や紙パ技協誌，Tappi誌に掲載された報文を紹介し，今後の古紙利用技術がどのように発展していくのかを推測した.そのうちDIPを扱った報文において，脱墨に関係するものがほとhどである日本に対し米国は多岐にわたっており，21報中もっとも多かったのは板紙処理関係(6報)であるが，それ以外に古紙からのナノファイバー製造，古紙処理での改良(分級処理，白水フローテーシヨン，パルパーでの濃度)，古紙からの異物(UVインキ，鉱物油，フレキソインキ，インクジェットインキ，マクロおょぴミクロ粘着物)除去，DIPスラッジの嫌気性処理，古紙パルプの強度向上などがあり，その多くはすでに紹介した.