汎用用途へのCNF実装に向け品質安定•低コスト化技術を追究

摘要

"河崎 当社はCNFを"セレンピア" というブランド名で展開していますが， これは「偶然の出会い」といった意味の 「セレンディヒティ(serendipity)」とセ ルロースとを組み合わせた造語で，若手 研究者が議論して考案したものです.本格的な研究開発に着手したのは 2006〜07年ごろで，NEDOのプロジェ クトとして取り組hだのが端緒です.当 時は東京大学の磯貝明教授，京都大学の 矢野浩之教授がそれぞれ立ち上げた2つ のプロジェクトに関わっていましたが， 途中で矢野教授のプロジェクトは一旦休 止し，磯貝教授のTEMPO酸化CNFに 専念しました.ここでは出口となる用途 をパッケージに定めて取り組み，フィル ムにCNFを塗布したり，同じくプロジェ クトに参画していた花王のポリ乳酸に混 ぜて強度を上げる補強材としての研究開 発などを進めました.その結果，用途展 開や工業化に向けた一定の成果を得るこ とができたため，プロジェクトが終了し た2013年，経済産業省の補助金を活用 して岩国工場への実証設備設置に踏み 切ったわけです."