宮の郷木質バイォマス発電所が順調に稼働

摘要

日立造船（株）が建設•運営を行っている宮の郷木質バイオマス発電所が，2015年の運転開始以来， 安定稼働を続けている。同発電所は常陸太田市宮の郷工業団地内に建設され，林業が盛んな茨城県内で 課題となっていた未利用材を活用し，再生可能エネルギー固定価格買取制度（FIT)による電力事業を行う ことを目的に建設された。施設規模は5,750kW (一般家庭約1万2,000軒分）の発電能力を有し， 100%未利用材を燃料として発電を行っているため，買取価格32円/kwhで売電が行われている。建設 を行った曰立造船では，規模の追求だけを行わず，同社が志向する「環境とエネルギーを」というテーマ を優先して，発電事業を展開していく方針。同発電所でも，チップ工場を発電所に隣接することで，燃料 コス卜の低減をはかるなどの工夫が行われているほか，地元雇用を行うなど地域密着型の発鼋所運営を実 現している。その上で，今年度は現在まで計画外停止がゼ□となるなど，順調な運営が続いているという。 今回は，同発電所の現地取材を行い，同社環境事業本部エネルギービジネスユニッ卜の絹谷芳弘ビジネス ユニッ卜長と，中山幸夫エネルギーソリューション運営部宮の郷木質バイ才マス発電所所長に話を聞いた。