独特の空気感をつくり出すためのキャラクター制作

摘要

『放課後ミッドナイタース』に登場する主なキャラクターは、不要品レッテルを貼られた人体模型の「キュンストレーキ(キュンさま)」と、骨格標本の「ゴス」。そもそも異色なキャラクター設定の本作だが、特にコメディ色の強いショートムービー版と4D王版においては、この2人の軽妙な会話と動きの応酬が生み出す笑いが最大の魅力と言える。その唯一無二のテンポ感を実現するには、細やかでかつメリハリの利いたアニメーション、ひいてはそれを可能にするモデルづくリが不可欠だ。モデルは劇場版のデータをベースとしつつ、前項でも述べたレンダリングの1パス化のためにテクスチャの描き込みを増やし、陰影を焼きつけるなどの工夫が施された。質感やアウトラインの有無なども4D王の特性に合わせて大きく変更されている。また、リグも劇場版から大幅なアップデートがわれた。