「ゲーム画面の再現」がコンセプトデジタルスカルプティングに初挑戦

摘要

本業はまったく別の業界であり、趣味としてガレージキット製作を楽しんでいるというRocket氏。いわゆるサンデーモデラーだが、ワンダーフェスティバルには2004年から参加を続けるベテランだ。「1/144スケールのミリタリーキットからはじめて、手原型の精度に限界を感じてデジタル造形も取り入れるようになりました。『立体が好きで、手に取ってみたい物があって、それがどこにも売ってなければ自分で作ろう！』というのがモチベーションの根源ですね。自分の場合、選ぶアイテムがどうも特殊なようです(笑)」。今回の新作『レッドドラゴン』では、初めてZBrushによるデジタルスカルプティングに挑戦した。基本コンセプトは「ゲーム画面の再現」であり、『ドラゴンズクラウン』のレツドドラゴンとソーサレスとの戦闘シーンを、躍動感あふれる立体造形に仕上げている。ドラゴン本体はDMM.makeのアクリル樹脂高精細出力を利用し、ベースは手持ちのMODELAでのワックスブロック切削。ドラゴンの翼パーツはZBrushからOBJ形式でRhinocerosに読み込んだデータに対してレジンの湯ロや型の合わせ目ダボをモデリングして、シリコン型そのものを切削したそうだ。「ある原型師さんがWebで公開されていた手法を参考にさせてもらいました。これによって面倒な粘土埋め工程を省略できますし、型の合わせ目はきっちり平面となるので複製品質もアップします」。デジタル造形は、Shade、Metasequoiaを経て、現在はRhinocerosがメインツールだという。「今回やっとZBrushを本格的に用いることができましたが、完全に独学なのでトラブルの連続でした(苦笑)」。今後も版権ディーラーとしてWFへ参加していきたい、そのためにもまずはZBmshをマスターしたいと、強い意気込みを語ってくれた。