津波による被害と今後の防災対策

摘要

2011年の東日本大震災では堤防などの防災施設の多くが壊された.一方で，防災施設が機能し，被害を抑えられた所も少なくない.しかし，それによって防災施設に対する'不信'や'過信'を起こしてはならない.今後は，防災施設の役割と限界を明確に示し，そのうえで必要なハード整備を継続していく必要がある.ここでは，その参考として津波防災施設により軽減されるリスクと残余するリスクを明示する手法について報告する.