「離島架橋の初期物性調査」を読んで

摘要

「宮古島と伊良部島を繋ぐ伊良部大橋における初期物性調査の結果報告を興味深く拝読した.塩害環境としては厳しい新設の海上橋脚に着目した調査で，あまり目にすることのない貴重な記事である.特に，打設後の経過期間の異なる2橋脚に着目した塩化物イオン濃度調査の結果は，4年程度の期間差では浸透深さに差異が無く，表面の塩化物イオン濃度も経過期間に比例しないなど，現在の塩化物イオンの拡散予測式とは異なる傾向に興味をひかれた.今後の経過観測の結果についても引き続き報告していただきたいと思う.