「鋼橋における寒冷地対策の取組み」を読んで

摘要

寒冷地で鋼橋を設計する際の留意点や安全対策が，事例を交えながら紹介されていた。凍って固い塊となった雪の落下や路面の凍結は，橋の利用者だけでなく周辺環境に大きな被害をもたらす可能性があり，鋼橋に限らず，寒冷地にある橋梁全般に対する課題であると考える。記事の中では，これらへの対策手法の1つとして，融雪工法(ヒータ)の事例が紹介されていた。この工法では電力が必要となるという課題に対して，必要な時にだけヒータを稼働させる等のランニングコスト低減策についても工夫されている内容が紹介されていた。ここで改めて，凍結防止剤の散布が橋梁へダメージを与えることによる経済損失とヒータのランニングコストでは，どちらが高くつくのであろうかと気になった。