セミナー万歳，農試よ永遠に！

摘要

道立農試に就職して33年，大学院を含めると40年近くもの間，様々なことを研究の現場で経験してきたが，今思い返すと苦労や失敗，そして喜びの中にはセミナーに関係したことが実に多い。　学部学生になって始まった原書の輪読は難行苦行であったが，少人数での演習はまさに大学教育を受けているという実感があり，次第に研究生活に興味が向かうきっかけとなった。大学院では，講座のセミナーが週に一度あったが，まずは紹介する論文を探し出すのが一苦労であった。教室や学部の図書室に出向いては海外の学術雑誌などの目次を見て選ぶものの，いっも読み込み不足，理解不足で失敗し，憧憬たる思いで次の先輩の発表を聞いていた。