鉄骨構造の設計と監理の原則

摘要

鉄骨構造は，まだまだ発展する。常々そう思ってはいたが，最近，改めてそのことを感じた出来事があった。数年前になるが南仏にある水道橋であるポン·デュ·ガール(紀元前19年),英国.エジンバラにあるフォース·鉄道橋(1890年)の雄大な姿を見て，大きな感銘を受けたことがある。今年，アメリカ·サンフランシスコにあるゴールデン·ゲート·ブリッジ(1937年)を訪問する機会があり，その時と同じ思いをした。それぞれ石造によるアーチ橋，ゲルバー梁の原理で有名なトラス橋，吊りケーブルとトラス桁による吊り橋形式であり，ぞれぞれの作品に関する詳述は不要であろう。もちろんスパンが最大なのは，吊り橋のゴールデン·ゲート·ブリッジの1,280m,次いでフォース鉄道橋の500mであるが，雄大さはスパンとは関係なく，それぞれが圧倒的な存在感でその場所に存在している。