アルヴァロ・シザ、カルロス・カスタネイラ、ジュン・サン・キム

摘要

2005年2月、突然受けた急な招待。人口30万人の小都市が、文化センターの開発に乗りだしていた。敷地は美しい山々に囲まれた自然公園の入口である。一連の施設の増設にして核となる、万人に開かれた多機能型のパヴィリオンが建てられることになる。アルヴァロ・シザの名が挙がると、ボルトにいる彼のもとに、手ずから招待状が届けられた。2005年3月、なるほど緊急事態は本当であった。すぐさま現場へ飛び、設計に要する情報をかき集めた。概要に述べられた内容は少なく、多機能空間、おそらくは警察官用の小型オフィス、公園や近くの広場やレストラン用の公衆便所、とあった。