自然災害で居住地が甚大な被害を受けた農山漁村集落の再建計画

摘要

玄界島は福岡県西方沖地震により斜面地盤が崩落し、居住地のほとんどの住居が大きな被害を受けた。およそ200世帯が仮設住宅での生活を余儀なくされ、県、市では全戸建て替えの集落再建計画を構築中である。同様の問題は新潟県中越地震でも起きている。目本の国土面積の8割に近い農山漁村では、地震をはじめ、噴火、津波、洪水、土石流などの自然災害によりこれまでも各地で大きな被害を受け、集落再建を余儀なくされてきた。いつ起こるかわからない自然災害に対し、より安全な集落整備をすすめるとともに、万がいち集落再建を余儀なくされた場合の計画技術の研鑽も怠ることはできない。このアイデアコンペは、福岡県玄界島または新潟県中越、あるいはその他の自然災害を受けた農山漁村集落を取り上げ、防災技術・減災技術に裏付けられた、より安全で、地形や風上に調和し、地域コミュニティに配慮した集落再建計画の提案を期待している。