柱の崩壊挙動を考慮した鉄筋コングノート建物の耐震性評価に関する研究

摘要

既存建物、特に既存不適格建物で耐震性能評価が、建物の耐震安 全性確保の上で欠かせない時代である。本論文の主要部分は、既存 不適格建物における柱の崩壊を取り扱っているか、この間題に関す る研究は近年になってようやく始まったばかりである。米国では、 カリフォルニア大学のMoehleらの行った実験、わが国では東京大 学の壁谷滞らが行った実験などがあるが、解決にはほど遠い現状で ある。このような状況のなかで、今日においては、新しい材料（高 強度コンクリートや鉄筋）や新しい構・工法による新築建物に研究の主 力が向けられているなかで、本研究は数少ない貴重な研究である。