建築家とは何か--問いは繰り返される

摘要

試しに「建築家」をタイトルに冠した書籍を検索してみょう。2000年前後からの急増に気付くだろう。20世紀の巨匠たちの歴史化が進みつつあることと、同時に従来の建築家像への反省や疑問とともに、新たな建築家像の模索が進みつつあることの現れだろう。「3.11」は、そうした模索の線上に、「建築家-社会」の関係を取り戻す、というある意味で素朴な問いを顕在化させている。