Speculative Architectとして未来を描く

摘要

昨今、テクノロジーの急速な進歩により未来を描くことに対する価値が高まってきている。このようなコンテクストに対して、今後、建築家はどのように振る舞っていくのだろうか。「なぜ、建築家がハリウッド映画やゲーム、VR、ミュージックビデオをデザインしないのだろうか？」これは私が留学に来て初めて受け取った言葉である。私が所属するM.S.Fiction and Entertainmentは2016年にSCI-Arc(南カルフォルニア建築大学）に新設されたSci-Arc Edgeプログラムのーつで、単体の建物のデザインを超えて、未来の都市•社会•建築をEntertainment media(映画/アニメーション/VR/AR/グラフィックノベルなど）を通してヴィジュアライズ、ストーリーテリングする取り組みを行っている。このプログラムのユニークな点は、World-Buildingと呼ばれる、ストーリーを環境デザインやコンテクストから思考するアプローチ方法とハリウッドに通用するようなスキルセットを同時に獲得することを目的としているところにある。