本質の探究を通したものづくりのヴイジョンメイキング

摘要

山中研究室は「Prototyping & Design Laboratory」を掲げられてし、ますが、そこでの「プロトタイピング」と「デザイン」という概念についてお話をうかがいたいと思います。山中　かって、『フューチヤ一•スタイル』（アスキー、1998)という本を出しました。先端技術がもたらすかもしれない未来を紹介し、スケッチを添えた、雑誌『AXIS』の連載をまとめたものです。その連載のきっかけは、1991年から94年の間、東京大学の機械工学の客員助教授を務め、先生たちとの交流を通じて、さまざまな最先端の技術の夢にふれたことでした。例えば、テレ•マイクロ•サージエリー•システムによって、医師が患者から離れて、画面を見ながら手術するシーンを描きましたが、今ではすつかり当たり前の光景になりました。それらは未来予測というほど正確なものではなく、「絵に描いた餅」に過ぎませhでしたが、この本の制作を通じて、デザイナ一として先端技術に関わることで、人々に伝えられることがあると確信しました。