新築シュアハウスの先駆け「本郷のシェアードハウス」

摘要

ある時代背景のもとに生まれた住宅の特異な形や理想像。それが現代においてどのような意味を持つかを探る、一話完結、12のストーリー。2004年4月、文京区本郷5丁目に居住している70歳代の夫婦が古い一戸建ての住宅を取り壊して、建て替えを予定していた。地元との交流のないワンルーム居住は好ましくないと考えていた夫婦に、半分を夫婦の自宅、半分を4人でシェア居住する「シェアハウス」にする企画を提案。当時まだ一般的ではなかった新築シェアハウスの計画が始まった。改善が遅々として進まない木造密集市街地の小規模連鎖的な更新の一手となり得る先駆的シェアハウスができるまでを、企画者、設計者の両名が解説する。