米粒白濁化メカニズムの解明: 澱粉粒構造と澱粉鎖長分布の解析

摘要

【目的】イネ登熟期の異常高温による米の白濁化，品質低下が大きな問題になっている。一方，酒米には粒の中心に白濁 化した部分があり，この心白の存在が酒米の特性に関与しており，そのため一定した高い心白発現が望まれている。本研 究は，様々な環境条件で栽培され，収穫された米粒の白濁化メカニズムを明らかにすることを目的としている。【方法】高温登熟コシヒカリ，高C0_2登熟コシヒカリ，高温登熟越淡麗（酒米）の澱粉顆粒構造を走査電子顕微鏡および電 子線プローブマイクロアナライザー，澱粉鎖長分布をサイズ排除クロマトグラフィーにより解析した。