ライカサイズ判カメラで撮った航空写真の魅力ばくと写真集「私のアルぺム」から

摘要

ぼくが生まれたのは1925年（大正14年）であるが、この年、おそらく日本のどの年表を調べても記載されていない、しかしこの写真集の撮 影者（読者を含めて）にとって重大な事件がドイツで起こっていた。この年の春、ドイツのライプチヒで開かれた見本市で、ライツ社から 世界初の映画用35m フイルム使用のフォーカルプレーンカメラ、ライカⅠが発表されたのである。そしてライカによって導入された、ネガ サイズ24mm×36mm （シネフイルム2 コマぶん）の、いわゆるライカサイズ判カメラの出現と普及がなければ、この写真集に収められた作品 の90％以上は生まれなかったろう。