ディープラーニング処理におけるGP-GPUとCPUサーバの比較とデータセンター消費電力の評価

摘要

現在，企業経営から私生活に至るまで様々な分野においてITは必要不可欠となっている．特に近年の飛躍的なサーバ性能の向上や仮想化・クラウドコンピューティングの急速な導入拡大により，データセンター件数の増加，IT機器の高密度化が進んでいる．それによりデータセンター(DC)の消費電力は急増している.現在のデータセンターの消費電力は，世界で利用されている全電力の2%を占めている．日本においては，データセンターは全国で使用する電力の約1％を消費しており，東京都の総電力の約10％に達するとされている [1]．また,データセンターは大量のデータを処理するAI やディープニューラルネットワーク(DNN)を使用したワークロードを前提として構築されるようになってきており,計算速度の高いサーバの必要性が増大している[2].特に、機械学習などAIの分野では，並列計算による高速化に期待が集まっている．