電力融通ネットワークにおける 融通取引価格の最適化 （需要家の運転コスト削減制約を考慮した最適化）

摘要

太陽光発電（PV），ヒートポンプ給湯機，コージェネレーションなどの電熱源機器の普及が民生部門や家庭部門で進hでいる．特に，PVは余剰電力に対する固定買取価格制度の導入により，省エネルギー性だけでなく経済性の面でも導入効果に優れている．しかし，PVの固定価格での買取期間は10年間であり，買取期間終了後は売電価格が大幅に低くなる．また，PV導入量の急速な増加に伴って買取価格の設定も年々低下している．さらに，PVは日中にのみ発電を行い，その出力は天候の影響を大きく受けることから，余剰電力の影響で電力系統への連系容量が制限されつつある．今後はPV余剰電力を需要家内で有効に利用（自己消費）することも積極的に検討する必要がある．