橋梁の制震化に用いるダイス・ロッド式摩擦ダンパーの速度依存性

摘要

以上，橋梁に用いる摩擦ダンパーの高速加振実験を行い，L2 地震動時における速度依存性を定式化した．筆者らは，既設橋梁の上下部接続部にダイス・ロッド式摩擦ダンパー(以下，摩擦ダンパー)を設置する耐震補強工法を提案している．摩擦ダンパーは，ダイス(金属環)とロッド(金属棒)の接触面に生じる摩擦力を利用した制震デバイスであり，完全剛塑性型に近い履歴形状を有するという特長がある(図-1)．