ロックフィルダムの長期的な圧密変形特性に着目した沈下量近似式の適用性検討

摘要

ロックフィルダムの長期的な維持管理において，その変形挙動を把握することは通常の変形と特異な変形を見分け，異常を検知するための大きな判断材料となりうる．通常，ロックフィルダムは経年的な沈下や水圧によるクリープ変形，貯水位変化に伴う水平方向の弾性的な変形等が発生しているとされる．このような沈下・変形量は，計測頻度が限定されたり，人為的な誤差が生じたりするような観測手法では，詳細かつ定量的な挙動の把握は難しい．そのため，筆者らは連続的かつ高精度に計測可能なGPS 計測装置を用いて，堤体挙動の計測を行った．