マルチスレッドアクティブビジョンを用いた複数振動分布合成に基づくモード解析

摘要

橋梁などの建築構造物は交通や強風，地震などの負荷にさらされており，構造物の安全性評価や維持管理のため，建築構造物のへルスモニタリング技術の自動化が求められている.建築構造物のへルスモニタリングでは，構造物の固有振動数やモーダルパラメーターなどを利用する構造物のダイナミク特性に基づく検査法がよく用いられ，構造物のダイナミクス特性を導出する振動分布計測が重要な技術となっている[1,2].これまでに，センサを計測対象に取り付けることを不要とした高フレームレート画像を用いて非接触で構造物の振動変位をオフラインで解析する手法や[3,4],構造物の振動計測向けの高速ビジョンによる実時間振動解析法が報告されている[5,6].このような画像ベースの振動分布計測では，カメラ1台の解像度では大型構造物全体の計測と構造物の部分的な微小変位を同時計測するのに不十分であることから，複数のカメラシステムでの振動計測が求められ，複数の計測点に対応したカメラの設置の困難さや複数のカメラネットワークを制御するソフトウェアの複雑化などの問題点があった.%Previously, we proposed a novel vision-based vibration sensing method or large-scale structures based on a concept of a multithread active vision. In this study, we propose a multiple vibration distribution synthesis method for vibration analysis that increases the sampling rate of each observation point in the multithread active vision system, in order to increase the measurement rate of each observation point of the multithread active vision. The proposed method is demonstrated through a high-order modal analysis for a 4-m long truss-structure bridge model, which was impossible to perform in the previous method.