超小型深宇宙探査機PROCYONにおける小惑星近接フライバイ撮像技術および軌道上動作状況

摘要

超小型深宇宙探査機に搭載可能である、12等星を検出可能な光学航法のための撮像と、以前の小天体探査機より1桁近い距離での小惑星近接フライパイ時画像取得を両立する撮像システムについて、軌道上での健全性を確認した。さらには小惑星近接フライパイ時の指向追尾撮影にっいて、回転反射駆動鏡による指線変更、機上での画像の輝度重心抽出、光学航法の感度特性を考慮した相対軌道推定結果をフィ一ドパックする追尾方式を提案し、EM望遠鏡および回転台を使用する小惑星近接フライパイを模擬した実験によって近接フライパイ時の追尾を行うことが出来ることを示した。このような超小型深宇宙探査機による近接フライパイ高解像度撮像技術は、大型探査の事前調査等で活用されると期待される。今後は望遠鏡の回転のみでは追尾することの出来ない方向に関する姿勢制御も複合した追尾制御系の設計•実証、軌道上での追尾試験、微光天体の検出試験等を行っていく予定である。