機械学習を用いた3次元固相焼結シミュレーシヨンのパラメータ推定

摘要

鉄系超伝導体は、高い上部臨界磁場と小さな電磁的異方性を示し、強磁場用超伝導材料としての応用が期待されている(1)。その一方で、鉄系超伝導体では、粒界によって超伝導電流が制限されるため、多結晶材料においては、試料全体を流れる超伝導輸送電流が粒界の分布や形状などの組織に大きな影響を受ける(2,3)。そのため多結晶型鉄系超伝導材料の特性向上に向けて、その作製プロセスである固相焼結中の組織形成過程の予測が必要であり、固相焼結の3次元フェーズフィールド(PF)モデルによる数値シミュレーションは，その有望なアプローチのーつである。一方で、定量的な多結晶組織変化の予測のためには、物性値との定式化が確立されていないPFモデルの未知パラメータを実験データから決める必要がある。