リストバンド型センサで取得した運動状態データの開始時刻と継続時間を考慮した細分化の試み

摘要

近年，スマートウォッチなどの小型センサデバイスの普及により，人の生活に関する情報であるライフログデータを大量に収集することが容易になった．蓄積されたライフログを利用することで，健康管理や生活習慣の改善などの生活支援に役立てることが期待されており，ライフログに活用に関する研究が行われている[1]．我々は，ライフログデータとしてリストバンド型センサで取得した運動状態データを収集している．運動状態データはいつからいつまでどのくらいの動きが続いていたかを示すデータである．これまでに長期間の生活の振り返りを支援するライフログ活用技術として，運動状態のパターンを用いた生活比較技術を研究してきた[2]．人の生活は行われた行動によって特徴づけられると考え，2 つの期間で行われた行動に相当する運動状態のパターンの違いから生活の類似性を評価することなどに運動状態データを活用している．運動状態は動きの激しさの度合いによる分類であるため，運動状態のパターンはどのような動きが連なっているかを示すのみである．しかし，人の行動を考えた場合，いつ，どのくらい行ったのかを考慮することが重要である[3] が，運動状態は動きの激しさを示すのみである．