呼吸・脈波信号の周期性にもとづく6 次元正規分布における睡眠時無呼吸状態推定手法

摘要

睡眠時無呼吸症候群とは，無呼吸状態（10 秒以上の呼吸気流の停止）が7 時間の睡眠中に30 回以上，または睡眠1時間あたり5 回以上認められる疾患のことである [1].世界に9 億3000 万人の患者がいると推計されている [2]．一方で，受診率は15%程度と低く，潜在患者が非常に多いことが知られている．また近年では，睡眠時無呼吸症候群と様々な病気との関連が明らかになっており，本来治療を受けるべき潜在患者に医療機関での適切な治療を促すことが重要である．そのためには，日常的な睡眠モニタリングにより潜在患者が睡眠中の症状を認識する必要がある．