高温直流高電界下におけるエポキシ樹脂の見かけの静電容量増加

摘要

近年、高温、直流高電界下で電気機器・デバイスが使用されるようになり、それらに絶縁材料として用いられるエポキシ樹脂についても、高温・高電界下の絶縁性能を評価する必要がある。そこで、材料中の空間電荷分布測定により絶縁性評価を試みてきた(1)が、エポキシ樹脂に高温で直流高電圧を印加すると、見かけの静電容量が増加しているような現象が観測され、測定結果を正しく校正できないことが問題となった。本稿では、高温下で直流高電圧を課電した前後における空間電荷分布を取得し、試料内の平均電界の増加量から、見かけの静電容量の増加分について検討を行った。