ディーゼル燃料噴射ポンプへのCrNコーティング適用

摘要

近年ディーゼル燃料噴射ポンプは、排ガス規制対応や燃費向上の要求から高噴射圧化が進hでいる。これに伴い、摺動部材の単位面積当たりの負荷増大、摺動速度増加、潤滑環境悪化など使用環境の厳しさが増し、摩耗焼付き問題がクローズアップされている。これに対し従来、浸炭·窒化·めっき等の技術にて対応していたが、これらの技術では対応困難な状況が発生している。そのような中、我々はPVDを用いたコーティング技術に着目し、CrNコーティングをディーゼル燃料噴射ポンプ部品に適用し98年より量産化した。現在ではCrNコーティングを適用した部品の生産数は年間100万個を超えている。