炭酸カルシウムテンプレート粒子および中空ナノシリカ粒子の連続合成

摘要

中空シリカ粒子とは、外部をシリカのシェルによつて覆われた内部に空洞を有する粒子である。その形状の特異性から高比表面積、低密度、物質内包性、高断熱性などの特性を有している。それらの特性により、様々な分野への応用·展開がされている。中空シリカ粒子の作製手法の一つとしてテンプレート法がある。近年、炭酸カルシウムをテンプレートとした中空シリカ粒子の合成が報告された。この合成手法は①炭酸カルシウムの分散、②シリカによる炭酸カルシウムのコーティング、③炭酸カルシウムの除去の3つの工程より構成されている。また、本手法で合成された中空粒子はテンプレート形状に依存するため、任意形状の炭酸カルシウムを用いることで中空粒子の形状,サイズのコントロールが可能である。