8 タップCMOS イメージセンサと6 位相ストライプ光投影を用いたFFT に基づく空間周波数領域イメージングの検討

摘要

生体の吸収係数，等価散乱係数などの光学パラメータを非侵襲イメージングする方法として，空間周波数領域イメージング(SFDI)が研究されている．我々は画素内に複数の電荷蓄積部をもつマルチタップCMOSイメージセンサを用いることで，環境光下で利用でき，被写体の動きの影響を受けにくいSFDIシステムを開発している．空間周波数は観察される組織の深さに対応する．そこで6位相のストライプ光，環境光に対する7種類の画像を同時計測し，一回の計測で複数の空間周波数成分を取得するために，8タップCMOSイメージセンサを利用することを提案している．8タップのうち1タップは，画像読み出し期間中に光電荷を排出するために利用する．今回，撮影した7種類の画像からFFTにより複数の周波数成分を抽出して求めた吸収係数，等価散乱係数と，従来の正弦波パターンを投影する方法と比較し，良い一致を得た．