吸収飽和を利用した染色組織切片の超解像透過イメージング

摘要

透過顕微鏡を使って色素染色した組織切片を観察することは、病理診断において広く確立されている手法である。しかしながら、これまで得られる透過像の空間分解能は光の波動性により制限され、入射光の波長のおよそ半分よりも細かな組織構造の観察は困難であった。透過顕微鏡の空間分解能をさらに向上できれば、色素染色した疾患組織内のより微細な病変を識別でき、病理診断の精度の改善に貢献できる。