DNSデータを用いた乱流予混合火炎の数値PIV計測におけるサブピクセル補間に関する検討

摘要

エンジンなどの実用燃焼器においては主に乱流燃焼が用いられている．しかし，乱流燃焼は乱れと火炎の相互作用や燃料種の化学反応機構を考慮する必要があり，詳細な火炎構造や燃焼特性は未だ十分に解明されていない．現在，この乱流燃焼について，数値計算や実験により数多くの研究が行われている．数値計算においては直接数値シミュレーション(DNS)を行うことにより厳密な局所流速の値を求めることができ，実験においては PIV を用いて燃焼器内の流れの様子を可視化することで局所流速の算出を行う．これらの手法を元に乱流予混合火炎の重要なパラメータであるひずみ速度などの算出をすることができる(1)(2)．また，解析を行う際に重要となるのは火炎面の定義方法である．数値計算においては主に温度や反応進行度変数の等値面などによって定義されるが，実験では可視化技術を必要とし，トレーサ粒子やカメラの解像度等に依存する．したがって，乱流予混合火炎の局所構造を表す特性量について，数値計算と実験で算出方法が異なること，実験精度や誤差などにより，両者で得られた値を比較することは難しく，定量的な評価を行うのは困難である．