再生可能エネルギー大幅導入時の火力発電に求められる特性

摘要

国産の一次エネルギー資源が乏しい日本では,経済 成長によりエネルギー需要が増加する中,1970年代に 二回のオイルショックを経験し,省エネルギー,原子 力,輸入石炭火力,液化天然ガスによる石油火力発電 の代替を進めてきた。近年では,震災,風水害などに 起因する,電源事故あるいは配電網の障害により,大 規模停電（ブラックアウト）,供給不足による節電,特定地域の長期の停電などが発生している。社会経済 活動を支えるエネルギー,とりわけ電力について,時 代により求められる姿は変化するが,安定で,経済的,環境負荷の少ない,そして安全なエネルギーおよび電 力の需給は3E+S （ Energy security,Economy,Environment and Safety）とよばれ,その維持と向上を 目指す必要性が認識されている。