シナリオ別復旧時間評価モデルとダンパー配置による復旧時間最適化

摘要

被災後の早期復旧·業務継続の重要性が社会的にも認識されるなかで、継続使用性·復旧の容易さを高めたレジリエントな構造設計法の構築が必要とされている。建物を継続使用するためには、構造体の安全性のみならず、設備機能や室機能が確保される必要がある。建物のレジリエンスを向上させる方法のーつとして、制振ダンパーによる構造応答の低減が挙げられる。設備·非構造体に関して、床加速度や層間変形はこれらの要素にとつての入力であり、構造体応答と設備·非構造体の損傷には相関がある。特に粘性系のダンパーは、変形のみならず床加速度も低減可能であり、飛散物等による物的·人的被害の低減にも寄与する。