不安定物質の熱爆発八ザート評価

摘要

熱的に不安定な爆発性物質は、その熱爆発（自然発火）の危険性を評価することが重要である。評価 の指標となるのは、熱爆発限界温度や発火限界温度と呼ばれる熱爆発を起こし得る最低温度である。本稿では発火限界温度と呼ぶ。国連危険物輸送勧告の試験法においては、この温度はself-accelerating decomposition temperature (SADT、自己加速分解温度）と呼ばれ、危険区分4 .1自己反応性 物質及び危険区分5 . 2有機過酸化物の分類試験としてSADT試験が定義されている。しかし、この試験 は1回の試験に7日以上かかり、発火限界温度を決定するためには1か月以上要するのが普通である。そ こで、少薬量でもっと簡易に発火限界温度を推定できる試験法を検討した。