MREPTに対する直接再構成法の安定化: 正則化と電場の零点制御

摘要

生体組織の電気特性（導電率·誘電率）は，生理学的·病理学的状態を測る重要な指標となるため，広い周波数にわたって調査されてきた．特に，癌細胞の導電率·誘電率が健常な細胞と顕著に異なることから，電気特性の分布画像を元に癌部位を診断することが期待されている．また，導電率から生体組織の熱吸収率の指標であるSpecific Absorption Ratio (SAR)を求めることができるため，癌に対する温熱治療の計画や，高周波電磁界に対する生体の安全性評価が可能となる．