閃光刺激に対する閉眼脳波の応答を用いた2値ブレインコンピュータインターフェース

摘要

ブレイン·コンピュータ·インターフェース (Brain Computer Interface, BCI) またはブレイン·マシーン·インターフェース（Brain Machine Interface, BMI）の研究が、世界中でさかhに行われている。BCI は、脳波や脳血流などの生理信号によってコンピュータや福祉ロボットに意思を伝え、動作を制御することでコミュニケーションを成立させるものであり、もともとは運動機能の全て或いは大部分を失った重度の身障者が他者とのコミュニケーションを可能にする手段として提案·研究されてきたものである。実際に、障害者自立支援法における補装具製品として公的補助を受けられるBCI もある。さらに最近では、上記の福祉機器としてのみならず、四肢や音声を用いないゲームや家電機器の操作など、BCI の適用範囲が大きく広がることを前提に、官民を問わず盛hに研究が進められている側面もある。このような研究の進展に伴い、BCI における意思判定の速度(Information Transfer Rate; ITR, Information throughput) や判定精度は、用いている脳波成分によっても異なるが、いずれも日進月歩と言って良いほどに向上が目覚ましく、日常会話とは比べるべくもないものの、実用に大きなストレスを感じずに済むレベルに近づいていると言える。