バイオエタノール製造残渣の超臨界水ガス化反応

摘要

再生利用可能な資源であるバイオマスの、有効利用法の検討が進められている。ガソリン代替用のバイオエタノール製造もそのひとつであるが、食料輸入国である我が国では、木質系バイオマスからのエタノール製造技術開発が比較的早い段階から進められており、既にベンチプラントによる検討段階にきている。この木質系バイオマスからのエタノール製造法では、糖化利用されるセルロース以外の成分が残漆として大量に副生する。この残漆の主成分は、アルキルフェノールが多価アルコールとランダムに縮重合した構造を有するリグニンであるが、難分解性のため有効利用が難しく、脱水·乾燥した上でボイラー熱源として使用される程度である。